映画『キャロル』

映画「キャロル」を観る。
クリスマスの買い物で賑わうマンハッタンのデパートで若い女店員 Therese(Roonie Mara)は、子供へのプレゼントを物色していた気品のある美しい女性 Carol(Cate Blanchett)に一目で惹かれてしまう。一方、Carolも若くて美しい Thereseに惹かれて、食事に誘い、家に招待する。
Carolは、夫婦生活に疲弊し離婚問題で娘の養育権を夫と奪い合っている最中、また、Thereseもボーイフレンドにプロポーズされているが、違和感があり踏み切れない。そんな中で二人は、性別を超えて恋に落ちていく。

1950年代のアメリカにあって、同性愛はまだまだ少数派で社会からも認められず、周囲からは冷たい視線を浴びる。
それでも、自分の気持ちに素直に従い二人は放浪する。
Cate Blanchettの気高く芯の強い女性を見事に演じ、Roonie Maraは揺れる心の中で Carolに惹かれるうぶな若い女性を演じている。いやらしさの全くない純粋な愛の形に、こんな愛の形もあるんだと納得させられた2時間だった。

Carol

映画『キャロル』公式サイト。全国上映中!本年度アカデミー賞ノミネート作品

情報源: 映画『キャロル』公式サイト

007 Gold Finger

最近、Daniel Craig主演の007に夢中である。
温故知新という訳ではないが、過去作品も目を通して見て、歴代007の中での Daniel Craigの位置付けと最近の彼主演の4作品を評価したい。
という訳で、まずは “007 Gold Finger”、007シリーズ3作目ということで、制作年1964年、何と50年前の作品であり、私が生まれる前年に当たる。主演ショーン・コネリーが若い。

最近のシリーズと比較すると、映像技術、特撮など及ぶべくもないが、ストーリーの根幹はシリーズ最近作と矛盾がない、どころか、歴史をしっかり守っている。
1. James Bondは、腕利きのスパイでありながら、女性にモテる。しかも、今回は敵方の女性まで丸め込んで、味方に寝返らせる。
2. 車、カーアクションは最近のものに比べると素朴なものだが、車は 007に取って、命である。ちなみに、本作品から、アストン・マーティン採用のようである。
3. ワールド・ワイドなロケーション、007はヨーロッパから合衆国へ各地を飛び回る。

それ以外に面白いと感じた点を幾つか。
1. 適役 Gold Fingerは、典型的なオジさん。しかも、せこい。世界有数の菌保有者のくせに、トランプの賭けでイカサマをしてまでして、小銭を稼いでいる。
2. 007の見方が、オジさんばかり。特に、最新作と比べて、武器開発係りの Qはこの時代オジさんだったんですね。
3. 適役は、Gold Finger役がやたらドイツ系の太ったおじさん(ほぼ単独犯、組織性はなさそう)と、これまた太った謎の中国人、下っ端は全て東洋人。
4. それに対して、アクロバット飛行隊は全員白人の若い女性、
まあ、これがエンターテイメントと言えばそれまでだが、最新作の進歩の比べると全てが拙い。

https://ja.wikipedia.org/wiki/007_ゴールドフィンガー

ブリッジ・オブ・スパイ

映画「ブリッジ・オブ・スパイ」を見る。
舞台は、東西冷戦下の 1950年代後半、合衆国内でソ連のスパイが拘束される。合衆国らしく、建て前だけの裁判をおこない処罰するはずだった。弁護士に選任されたトム・ハンクスは、最初は乗り気でなかったが、被告と裁判を共に戦ううちに同情し、合衆国の切り札として彼を生かしておくことに奔走する。
その直後、ソ連にも合衆国のスパイが捕獲され、想定通りの人質交換の機会が出来てくる。しかも、人質交換の舞台となる東ベルリンで、もう一人のアメリカ人青年も拘束されていた。

Tom Hanksが古き良き時代の、正義感溢れるアメリカの父親を演じている。社会の批判に屈せず正義を守り通し、愛する家族を必死で守る。また、被告人のソ連のスパイに対しても、敬意を忘れず誠意をもって接する。交換条件は、当初予定の捕虜となった軍人のみならず、行き当たりで捕虜となった大学生までも救い出す。

昨年末に見た「コードネームは UNCLE」と舞台は、ほぼ同じだが作風は少し異なる。いずれも、今は死後となった(?)の冷戦という色濃い時代の中での、ヒューマン・ストーリーである。
東ベルリンが主要な場所となる点も一緒である。酷寒の東ベルリンで、危険を冒しつつ、人質交換の交渉にあたる主人公に好感が持てる。アメリカとソ連の間で、何とか存在感をアピールしようとする東ドイツも興味深い。
文字通り国境の橋(Bridge)で、約束通り人質交換を成功させる最後のシーンは、記憶に残るであろう。

BridgeOfSpy

映画『ブリッジ・オブ・スパイ』オフィシャルサイト 大ヒット上映中

情報源: 映画『ブリッジ・オブ・スパイ』オフィシャルサイト 大ヒット上映中