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映画『ラ・ラ・ランド』

映画「ラ・ラ・ランド」を観る。
正直言って、私はこの手のミュージカルが本来は好きでない。あのしらじらしい表現が鼻に付くのだ。
ただ、本作は予告編から、平均的なミュージカルではないと直感していたので、観ることにした。
Ryan Gosling, Emma Stoneというキャストも、それを予感させていたし、結果的にこの予想が当たることになる。
以下、ネタバレ含む。

周りに評価されず意固地に理想を追い求めるジャズピアニストの Sebと、これまた売れない女優の卵 Miaが、出会ってからの数年を、プロローグ冬、春、夏、秋、五年後の冬の五章仕立てで見せる。

最初はいがみあっていた二人が互いに惹かれ、それぞれの夢を語り、互いに励まし合う。
Sebが安定した収入を得ようと Jazzを捨てて Popミュージックに転身しようとすると、Miaが激しく非難する。
Miaも幾つものオーディションに落ち、自作自演の演劇で観客の反応に傷つき女優の道を諦めようとするが、Sebに大いに励まされ幸運を掴む。
そして、二人はそれぞれの夢を実現することを選び、五年後偶然再会した二人は成功を収めていた。ただし、二人はかつてのような恋仲ではなかったが、お互いの夢を叶え、それはそれで良かったのではないか。(ストーリーの収まり方的にも)

音楽と映像が非常に素晴らしい。LAの美しい街並みと風景へミュージカルを加味して、夢の都にふさわしい夢のあるストーリーになった。

PS
ストーリーの収まり方が良いということは、こういうことだ。
ジャズピアニストと女優というそれぞれの夢を追う、かつ互いに離れたくないから世帯を共にする。所詮、この二つを両立させるのは無理なのだ。
かといって、結ばれて幸せな家庭を手に入れるが夢を諦めるのでは映画にならない。

「結ばれなかったけど、それぞれの夢をやっと手に入れた」そういう結論が、最終章五年後の冬なのだ。
そういう恋の結末もあり得るのだ。

『セッション』のデイミアン・チャゼル監督最新作 圧倒的音楽×ダンスで贈る極上のエンターテイメント!|映画『ラ・ラ・ランド』公式サイト|2017年2月24日 全国随時ロードショー

情報源: 映画『ラ・ラ・ランド』公式サイト

『哭声/コクソン』

映画「哭声/コクソン」を観る。この映画は、非常に怖い。

得体の知れないよそ者が来てから、平和な田舎の村(この村の名前もコクソンという。)で、残忍な殺人事件が頻発する。しかも、それらは、毒キノコか魔術かで正気を失った者たちが、身内を惨殺するという者だった。
この村の警官であるジョングは、山奥に住むよそ者の日本人(國村隼)が怪しいと調べ始めるが、既にその魔手はジョングの愛娘に及んでいた。
後半は、以下三人の三つ巴の戦いとなるが、結局真実は明らかにされない。この辺りは、作り手側が見るものの想像に結末を委ねたのであろう。

怪しいよそ者:山奥に独りで住み動物の生肉を貪り喰らい、自宅の秘密部屋には無数の殺人被害者の写真を飾る祭壇で行う儀式は何を意味するのか?
謎の白い服を着た若い女:怪事件の目撃者。怪しいよそ者の行動を監視し、事実を知っているようだが、こちらも正体不明の怪しい存在
祈祷師:単なる金儲けの俗物と思いきや、上記二人と対抗する怪しい男

ジョングは愛する娘を必死に守ろうとするが、最後は力尽きてしまう、悲しい父親を好演していた。

全般通して、まるで横溝正史の角川映画(ストーリー的に八つ墓村か?)を彷彿とさせるミステリーに、韓国の恐怖感テイスト(呪術的要素)が加わって、独特の恐怖感を楽しめる。
いやー、それにしても國村隼演じる得体の知れない日本人は怖い。

「チェイサー」「哀しき獣」ナ・ホンジン監督最新作『哭声/コクソン』公式サイトクァク・ドウォン、ファン・ジョンミン、國村隼、チョン・ウヒ2017年3月11日(土)公開

情報源: 『哭声/コクソン』公式サイト

『お嬢さん』

映画「お嬢さん」を観る。
<以下、ネタバレ>

鬼才パク・チャヌクが、原作サラ・ウォリターズの「荊の城」を、日本統治下の韓国に置き換えた。
日本贔屓の叔父により怪しげな豪邸に囚われたお嬢様を中心に、財産目当てに彼女を騙そうとする詐欺師と、新入り女中として送り込まれたその手下が、騙し合う。どれが事実か、3部構成で観客をミステリーの世界に誘う。

何よりも、演出が素晴らしい。日本統治下の韓国という時代設定で、怪しげな豪邸も雰囲気十分だし、お嬢様にわい本を日本語で朗読させる場面など、何ともエロティックである。
男と女には愛情などなく打算だけ、女同士には真実の愛情があった。
それにしても、秀子お嬢様(キム・ミニ)の美しいこと、彼女のお姿だけでも一見の価値あり。

狂おしい官能と欲望の罠。究極の騙し合いを描いた、パク・チャヌク監督最新作にて超衝撃作。

情報源: お嬢さん|絶賛公開中!